「自己資金は少ないけど、大きな資金でトレードしたい…」
「トレードスキルには自信がある!」
そんなトレーダーの夢を叶える選択肢として注目されているのが、プロップファームの「FTMO」です。しかし、FTMOの資金を使ってトレードするには、まず厳しい「チャレンジ」をクリアし、その後の「ベリフィケーション」を通過する必要があります。
そして、これらの評価プロセスには厳格なルールが存在します。ルールを正しく理解せずに挑戦すると、せっかくのスキルも活かせず、チャレンジ失敗となってしまう可能性も…。
この記事では、FTMOのチャレンジに挑戦する前に必ず知っておくべきルールを、初心者の方にも分かりやすく、網羅的に解説します。
- FTMOってそもそも何?
- チャレンジの共通ルール(利益目標、損失制限など)は?
- 禁止されている取引はある?
- 手数料や利益分配はどうなってるの?
これらの疑問にすべてお答えし、あなたが自信を持ってFTMOチャレンジに臨めるようサポートします。
【注意】
この記事の情報は執筆時点のものです。FTMOのルールは変更される可能性があるため、挑戦前には必ずFTMO公式サイトで最新情報をご確認ください。 また、投資にはリスクが伴います。プロップファームの利用は自己責任で行ってください。
1. FTMOとは?世界最大級のプロップファーム

FTMOは、チェコ共和国に拠点を置く、世界的に有名なプロップファーム(Proprietary Trading Firm)です。プロップファームとは、個人トレーダーに会社の資金を提供し、そのトレードで得た利益を分配する仕組みを持つ企業のことです。
FTMOのメリット:
- 少ない自己資金で大きな取引が可能: チャレンジに合格すれば、最大
200,000(約3000万円※200,000(約3000万円 ※200,000(約3000万円※
1=150円換算)の初期資金でトレードでき、スケーリングプランによってはさらに大きな資金を扱える可能性も。 - 利益の最大90%を受け取れる: 発生した利益のうち、最大90%がトレーダーの報酬となります。
- トレードスキルを活かせる: 資金管理能力とトレードスキルがあれば、自己資金以上のリターンを目指せる。
- 教育コンテンツやツールの提供: トレーダー向けの分析ツールやパフォーマンスコーチなども提供しています。
FTMOのデメリット・注意点:
- チャレンジは有料: 参加するには、アカウントサイズに応じた参加費が必要です(ただし、合格すれば返金されます)。
- ルールが厳格: 利益目標だけでなく、損失制限などのルールを守る必要がある。
- 合格は容易ではない: 高いスキルと規律が求められます。
- 海外業者であるリスク: 日本の金融庁の登録業者ではないため、トラブル時の法的保護などが限定的です。
2. 【最重要】FTMOチャレンジ共通の基本ルール
FTMOの評価プロセス(チャレンジとベリフィケーション)には、選択するプログラムに関わらず、守らなければならない共通の基本ルールがあります。これらを破ると即失格となるため、必ず理解しておきましょう。
ルール項目 | FTMOチャレンジ (ステップ1) | ベリフィケーション (ステップ2) | 備考 |
期間 | 30暦日 | 60暦日 | |
最低取引日数 | 4日 | 4日 | ポジションを建てた日を1日とカウント(週末・祝日も含む) |
最大デイリーロス | アカウント残高の 5% | アカウント残高の 5% | 1日の損失額が初期残高の5%を超えてはいけない(詳細は後述) |
最大ロス | アカウント残高の 10% | アカウント残高の 10% | 総損失額が初期残高の10%を超えてはいけない(詳細は後述) |
利益目標 | アカウント残高の 10% | アカウント残高の 5% | 期間内に達成すべき利益目標 (Aggressiveは異なる) |
手数料 (参加費) | 有料 (返金あり) | 無料 | チャレンジ合格・初回利益分配時に返金 |
(※注意: SwingアカウントやAggressiveアカウントでは一部ルールが異なります。詳細は後述または公式サイトをご確認ください)
■ 最大デイリーロス (Maximum Daily Loss)
- 意味: その日の取引終了時に、損失額が**初期アカウント残高の5%**を超えてはいけないというルールです。
- 計算方法: その日の「確定損益+未確定損益」で計算されます。日本時間での日替わりではなく、中央ヨーロッパ時間 (CET) の深夜0時が基準となります。
- 例:
100,000のアカウントの場合、1日の損失が100,000のアカウントの場合、1日の損失が100,000のアカウントの場合、1日の損失が
5,000を超えた時点で失格となります。
■ 最大ロス (Maximum Loss)
- 意味: チャレンジ期間中の累計損失額が、**初期アカウント残高の10%**を超えてはいけないというルールです。
- 計算方法: 未確定損失も含めた最も低い有効証拠金額が、初期残高の90%を下回った時点で失格となります。
- 例:
100,000のアカウントの場合、有効証拠金が100,000のアカウントの場合、有効証拠金が100,000のアカウントの場合、有効証拠金が
90,000を下回った時点で失格となります。
■ 最低取引日数 (Minimum Trading Days)
- 利益目標を達成しても、最低4日間は取引を行う必要があります。ただし、毎日取引する必要はなく、期間中に合計4日間取引記録があればOKです。
■ 禁止されている取引手法・行為 (要注意!)
FTMOでは、市場への悪影響やリスク管理の観点から、いくつかの取引手法や行為を禁止しています。これらに違反すると失格になるため、特に注意が必要です。
- 他人のアカウントとのコピー取引: 自分の複数アカウント間や、他人のアカウントと同じ戦略で同時に取引すること。
- グループでの同一戦略: 複数人が結託して同じ戦略を実行すること。
- 第三者のEAやシグナルの利用: 広く一般に販売・配布されているEAやシグナルをそのまま利用すること(自作EAや独自のアレンジは許可される場合あり)。
- 重大な経済ニュース発表時の取引(通常アカウント): 主要な経済指標発表の前後2分間は、新規発注や既存ポジションの決済が禁止されています(※Swingアカウントはこの制限なし)。
- 不当な利益を得るための取引: レイテンシートレーディング、サーバーの脆弱性を突く取引など。
- リスク管理を無視したギャンブル的な取引: 一貫性のない極端なロットサイズ変更など。
【重要】禁止事項の詳細は複雑な場合もあります。不明な点があれば、必ず事前にFTMOのサポートに確認しましょう。
3. 選べるチャレンジプログラム徹底比較
FTMOでは、トレーダーのスタイルに合わせていくつかのプログラムが用意されています。
プログラム名 | 特徴 | レバレッジ | ニュース取引 | 週末持ち越し |
FTMO Challenge (通常) | 標準的なプログラム。バランスが取れている。 | 最大1:100 | 禁止 | 可能 |
Aggressive Challenge | 利益目標・損失許容度が高いハイリスク・ハイリターン型。 | 最大1:100 | 禁止 | 可能 |
Swing Challenge | レバレッジが低い代わりに、ニュース取引や週末持ち越しの制限がない。 | 最大1:30 | 可能 | 可能 |
Aggressive Challengeの主な違い:
- 利益目標: チャレンジ 20% / ベリフィケーション 10%
- 最大デイリーロス: 10%
- 最大ロス: 20%
- 手数料が通常チャレンジより高い
Swing Challengeの主な違い:
- レバレッジが低い (最大1:30)
- ニュース発表時の取引制限がない
- 週末やオーバーナイトでのポジション持ち越しに制限がない
どのプログラムが自分に合っているか、トレードスタイルやリスク許容度を考慮して選びましょう。より詳しい情報は公式サイトで確認できます。
→ 各チャレンジプログラムの詳細をFTMO公式サイトで比較する
4. 評価プロセス:FTMOトレーダーになるまで
FTMOの資金でトレードできるようになるには、2段階の評価プロセスをクリアする必要があります。
ステップ1: FTMOチャレンジ (The FTMO Challenge)
- 期間: 30暦日
- 目的: 設定された利益目標を、損失制限などのルールを守りながら達成する。
- 最低取引日数: 4日
- 合格すれば、ステップ2へ進みます。
ステップ2: ベリフィケーション (Verification)
- 期間: 60暦日
- 目的: チャレンジで示したスキルが再現可能であることを証明する。ルールはチャレンジとほぼ同じですが、利益目標は半分になります。
- 最低取引日数: 4日
- 合格すれば、晴れてFTMOトレーダーとなり、リアルマネーアカウント(FTMO Account)で取引を開始できます。
ステップ3: FTMOトレーダー (FTMO Trader)
- ベリフィケーション合格後に提供されるリアルアカウントです。
- ここでの取引で得た利益が、トレーダーとFTMOで分配されます。
- 最大デイリーロス(5%)、最大ロス(10%)のルールは引き続き適用されますが、利益目標はありません。
- 最低取引日数のルールもなくなります。
5. 手数料(参加費)について
FTMOチャレンジに参加するには、選択するアカウントサイズに応じた参加費が必要です。
アカウントサイズ | 手数料 (ユーロ) | 日本円目安 (1EUR=165円換算) |
$10,000 | €155 | 約 25,600円 |
$25,000 | €250 | 約 41,300円 |
$50,000 | €345 | 約 57,000円 |
$100,000 | €540 | 約 89,100円 |
$200,000 | €1,080 | 約 178,200円 |
(※Aggressiveアカウントは上記より高くなります。最新の料金は公式サイトでご確認ください)
【朗報】手数料は返金されます!
チャレンジとベリフィケーションをクリアし、FTMOトレーダーとして最初の利益分配を受ける際に、支払った参加費は全額返金されます。 実質無料でチャレンジできる可能性があるのは大きな魅力です。
最新の正確な料金や支払い方法については、公式サイトをご確認ください。
→ 最新のチャレンジ料金と詳細をFTMO公式サイトで確認する
6. 利益分配の仕組みとスケーリングプラン
FTMOトレーダーとして利益を上げた場合、その利益はFTMOとトレーダーで分配されます。
- 基本の利益分配率: 80% がトレーダーの取り分となります。
- 支払い: 通常、月に1回、トレーダーが指定した方法(銀行振込、Skrill、暗号通貨など)で支払われます。
スケーリングプラン (Scaling Plan):
FTMOでは、継続的に利益を上げている優秀なトレーダーに対して、アカウント資金を増額する「スケーリングプラン」を提供しています。
- 条件: 直近4ヶ月のうち3ヶ月で合計10%以上の利益(かつ最低2ヶ月はプラス益)などの条件を満たすこと。
- 増額: 条件を満たすと、アカウント資金が25%ずつ増額されます。
- 利益分配率UP: スケーリングプランの対象となると、利益分配率が**90%**に引き上げられます!
これにより、長期的に安定した成績を残せば、より大きな資金と高い利益分配率でトレードできるようになります。
7. 利用可能な取引プラットフォーム
FTMOでは、世界中のトレーダーに広く利用されている主要な取引プラットフォームを提供しています。
- MetaTrader 4 (MT4): 最も普及しているプラットフォーム。豊富なカスタムインジケーターやEAが利用可能。
- MetaTrader 5 (MT5): MT4の後継。動作速度が向上し、時間足の種類なども増えている。
- cTrader: 透明性の高いECN方式向けプラットフォーム。約定力の高さや板情報表示が特徴。
どのプラットフォームを選ぶかは好みによりますが、使い慣れたものがあればそれを選ぶのが良いでしょう。デモアカウントで試すことも可能です。
8. 【FAQ】FTMOルールに関するよくある質問
Q1: EA (自動売買) は使えますか?
A1: 一部制限があります。 自作のEAや、購入したEAでも自分なりに設定を最適化・変更している場合は許可される可能性があります。しかし、市販のEAをそのまま使ったり、他者と全く同じEAを同時に稼働させることは禁止されています。事前にFTMOに確認することをおすすめします。
Q2: 週末にポジションを持ち越しても良いですか?
A2: 通常アカウントとAggressiveアカウントは可能です。Swingアカウントももちろん可能です。市場が閉まっている間の価格変動リスクは自己責任となります。
Q3: 指標発表時の取引が禁止なのはどのニュースですか?
A3: FTMOが指定する**「重大な経済ニュース」**が対象です。具体的な対象ニュースは公式サイトのカレンダーなどで確認できます。通常アカウントとAggressiveアカウントでは、発表時刻の前後2分間は新規発注・決済ができません。Swingアカウントはこの制限がありません。
Q4: 最低取引日数に達しなかったらどうなりますか?
A4: 利益目標や損失ルールを守っていれば、失格にはなりません。ただし、チャレンジ期間が終了した時点で最低取引日数(4日)を満たしていない場合は、チャレンジは成功とはみなされません。(利益が出ていれば無料でもう一度チャレンジできる場合もあります)
Q5: スマホだけで取引できますか?
A5: 各プラットフォームのスマホアプリで取引は可能ですが、詳細な分析やリスク管理のためにはPC環境での取引が推奨されます。
9. まとめ:FTMOルールを理解し、戦略的にチャレンジしよう!
FTMOは、トレーダーにとって大きなチャンスを提供してくれる魅力的なプロップファームですが、その成功のためには厳格なルールを正確に理解し、遵守することが不可欠です。
- 損失制限(デイリー5%, トータル10%)を常に意識する。
- 禁止されている取引手法を避ける。
- 自分のトレードスタイルに合ったプログラムを選ぶ。
- 最新情報は必ず公式サイトで確認する。
これらの点をしっかり押さえ、規律あるトレードを心がけることで、FTMOトレーダーへの道が開けるはずです。
10. 次のステップ
FTMOのルールについて理解は深まりましたか?
さらに詳細な情報や、最新の規約を確認したい場合は、ぜひFTMO公式サイトをご覧ください。
→ FTMO公式サイトで最新ルールと詳細を確認する
デモアカウントでルールに慣れたり、プラットフォームを試したりすることも可能です。
→ まずはFTMOの無料デモトレードを試してみる
あなたのFTMOチャレンジ成功を応援しています!
【免責事項】
この記事は情報提供を目的としており、投資助言や特定の行動を推奨するものではありません。プロップファームの利用や投資に関する決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。著者およびサイト運営者は、この記事の情報に基づいて生じたいかなる損害についても責任を負いません。FTMOは日本の金融庁に登録された業者ではありません。