【機先を制する(流動起点)】剣の二つの運命:『アサシン』の現実主義と『革命の剣士』の損小利大を極める

【機先を制する(流動起点)】剣の二つの運命:『アサシン』の現実主義と『革命の剣士』の損小利大を極める

2025年9月24日

私たちの戦闘教義は、いくつかの階層的な要素で構築されています。

まず、『大戦略』として週足や日足といった神の視点で戦場の大きな流れを読み解きます。次に『戦術分析』において、その日の市場がレンジ相場かトレンド相場かを見極め、それぞれを『精密ボクサー』が戦うべきリング、あるいは『スナイパー』が待ち伏せるべき狩場として定義します。

そして、そのボクサーのリングの端や、スナイパーの待ち伏せ地点といった、優位性の高い「要撃地点(キルゾーン)」において、『三重の審判』という究極のエントリー儀式を執行し、寸分の狂いもなく戦場へエントリーします。

これらは、完璧な一撃を放つための、緻密に計算された「準備段階」です。

本稿では、この全ての準備段階を経た、エントリー後の世界にのみ焦点を当てます。

ボクサーのリングであろうと、スナイパーの狩場であろうと、エントリーを終えた司令官が選択すべき運命は二つしかありません。この記事では、その二つの道――確実な勝利を積み重ねる『アサシンの道』と、1割の好機に全てを賭けて帝国を飛躍させる『革命の剣士の道』――その思想と具体的な執行手順の全てを、徹底的に解き明かしていきます。

運命①:『神速の収穫』アサシンの法典(勢いのみ刈り取る)

アサシンの哲学:戦うのではなく、執行する

アサシンの仕事は、敵を打ち負かすことではありません。任務を遂行し、報酬を手にし、誰にも気づかれずに姿を消すことです。戦場に長く留まることは、発見され、反撃されるリスクを増大させるだけの愚行です。プロップファームという戦場では、一回の大きな勝利よりも、百回の小さな不敗が評価されます。

アサシンの精神:なぜ99%はアサシンになれないのか

この戦略は、技術的には誰でも模倣できます。しかし、99%のトレーダーは継続できません。なぜなら、アサシンであるためには、人間の本能的な「欲望」と「プライド」を完全に殺さなければならないからです。プロの仕事とは、自己の資金を、数学的優位性に基づいて、淡々と、そして着実に増やす作業なのです。

不敗の哲学:『危機回避の建値決済』

アサシンの真価は、単に勝つことではなく、負けないことにあります。エントリー後に少しでも想定と違う動きをすれば、即座に建値で撤退します。この手動による『危機回避の建値決済』を徹底することで、致命的な損失を回避します。勝ちトレードと、この引き分け(建値決済)を合わせた「非敗率」は、およそ60%前後~90%前後となります。

しかし、誤解してはいけません。ボリンジャーバンドが収縮し、テクニカル(RSIなど)が素直に機能するような、極めて秩序だった『良い相場』が訪れた時、アサシンの勝率は、稀に90%に達することがあります。

過去の値動きの特徴を捉え、法則性が高い相場のときはこれが可能になります。しかし、9割の勝率は非常に難しいため、基本的には無理に狙わず、勝率を落として挑むことになります。

ですが、それはあくまで例外であり、年に数回あるかないかのボーナスステージに過ぎません。アサシン戦略の真髄は、このような稀な幸運に期待することではなく、混沌とした日常的な相場でさえ、建値決済を駆使して生き残り、着実に資金を増やすことにあります。60%前後~90%前後の非敗率こそが、私たちが追求するプロフェッショナルの基準です。

アサシンの執行手順(詳細版)

STEP 0: 執行条件の最終確認 – 『三重の審判』を補強する三つの眼

  • 第一の眼:VWAP – 市場の『重心』を見極める
    日・週・月のVWAPを同時に表示し、市場の重心を多角的に把握します。これらのVWAPが密集している価格帯は、市場のエネルギーが凝縮された『超重要抵抗帯』となります。
  • 第二の眼:ボリンジャーバンドとチャートパターン – 『位置的優位性』の確定
    エントリーポイントが、ボリンジャーバンドの±2σ付近に位置し、かつVWAPや過去のチャートが形成した明確な支持・抵抗帯と重なっているでしょうか? この「コンフルエンス・ゾーン」は、反発の確率が格段に高まる、完璧なキルゾーンです。
  • 第三の眼:RSI – 『勢いの枯渇』の確認
    売りならRSIが60以上(理想は70付近)、買いなら40以下(理想は30付近)まで傾いているかを確認します。

STEP 1: 最終執行トリガーの特定
上記の条件が満たされた上で、『三重の審判』が完了後、ティックチャートで最終的な市場の同意を確認した瞬間に執行します。

STEP 2: エントリーと即時監視
エントリーのクリックと同時に、思考は利確ではなく「危機回避モード」に移行します。

STEP 3: 危機回避の実行
「時間的停滞」や「微細な反逆」といった兆候が一つでも見られた場合、利益がゼロでも、あるいはマイナス1ティックでも、迷わず決済ボタンを押します。

STEP 4: 神速の収穫
危機回避の必要がなく、価格が順調に伸びた場合の利確判断は、pips数に依存しません。ボリンジャーバンドの次のラインを目安としつつ、値動きの「勢い」が少しでも衰えたと感じた、その瞬間が利確ポイントです。

STEP 5: 完全なる消滅
利確後、あるいは建値決済後、即座にチャートから意識を切り離します。「もし持ち続けていたら…」という思考は、次のトレードの規律を乱す最強の毒です。

運命②:【1割の道】『革命の剣士』への変身(15分以上の相場参加者の波に乗る)

剣士の哲学:好機を見極め、帝国を築く

革命の剣士は、博打打ちではありません。9回のアサシンの任務で得た冷静な観察眼で、戦況がたった一度だけ見せる「歪み」を見抜く、最高の戦略家です。この千載一遇の好機においてのみ、アサシンはその短剣を捨て、帝国を両断する長剣を手に取ることを許されます。

変身の条件:いつアサシンは剣士となるのか?

この決断は、エントリー後の感情で行うものではありません。エントリー前の分析段階で、「絶対的背景(長期足の強力なライン)」「真空地帯の存在(目標までの抵抗がない)」「市場の総意」といった条件が揃っている場合のみ、「今回は剣士として戦う」と固く決意します。

革命の剣士の執行手順

  • エントリー: アサシンと全く同じ儀式で、完璧なエントリーを執行します。
  • 不敗の創造: エントリー後、価格が損切り幅と同程度の利益に達した瞬間、即座にストップロスを建値に移動させ、「負けない戦い」を確定させます。
  • 試練への忍耐: 建値に置いた後、1分足のノイズは無視し、15分足以上の大きな流れを信じて、目標到達まで耐えます。
  • 帝国の収穫: 目標としていた次の巨大な抵抗帯に到達、あるいは勢いの衰えを確認した瞬間に、全ての利益を確定させます。

【比較表】アサシン vs 革命の剣士

項目アサシン革命の剣士
哲学生き残り、確実に稼ぐ現実主義一度の好機で帝国を築く理想主義
選択割合全トレードの90%全トレードの10%
目標非敗率 約60%前後~90%前後 (建値決済込み)勝率 約40% (建値決済による敗北を許容)
利確目標超短期 (数pips)中期 (次の主要抵抗帯まで)
最大の特徴負けないことを最優先する防御的戦術損小利大を極限まで追求する攻撃的戦術
精神状態機械的な執行と撤退を繰り返す冷静さ大きな含み益と含み損に耐える忍耐力

この二つの道を理解し、自らの意志で選択できるようになった時、あなたは単なるトレーダーではなく、市場の確率を支配する、真の司令官となるでしょう。

しかし、ここまで説明してきたことにはある程度のルールがありますが、この先には「感覚」の領域があり、その感覚を説明するのはかなり難しいです。ですが、この方法のさらに先、試しエントリーする初動の根拠を司る者たちが相場の強者となり、有名なトレーダーたちの領域なのだと感じています。

試しにエントリーし、上記のような条件が揃えば保有し、揃わない場合は損切りするという感じで、逆のサインが出る前に先に撤退しているのが、天才トレーダーたちの「感覚」の正体ではないかと考えています。

このような戦略を瞬時に予想し、エントリーした瞬間に判断を実行し、そぐわない場合には素早く損切りすることで損失を抑え、利益を最大化することができるのでしょう。

現在こちらも練習中。スプレッドと手数料が低い場合のみある程度成功しましたが、プロップファームではまだまだなので日々特訓しています。

やり方は、このような自分のルールが身立たされそうな時にエントリーし、待たされたら保有。満たされなかったら0に近い形で損ギル練習です。先読みする際はテックチャートを頻繁に確認します。